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なんかとなんかをつなげて幸せ

記憶記憶記憶!!

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記憶記憶記憶!! こんなタイトルの小説があれば
すこし手を伸ばそうかなという気にもなる。
実際みたことはないが…

それに本を読もうという気になっていないならば手は伸ばすまい。
私はそれに嫌気がさして久しく本を読んでいない。


本を読もうという気にさせる本というものがあればいい
実際そんなこと不可能だとは思う。
本を読もう。その気にさせるのは本を重ねて並べられる本には
到底無理な話で、実際一冊書店に置くだけでその本屋が繁盛する
というマジックアイテムということになってしまう。

飾っておくと書店が儲かる本。
そこから考えると案外簡単に【話題の本の限定版】という答えが出る
たった一冊しかない本とかね。「ハリーポッター」の魔法書装丁バージョンみたいな本だ。炎のゴブレットならば毛が生えていて牙が付いてるバージョンだとかアズカバンの囚人ならば吸い込まれそうな穴が付いているようなものでもいいだろう。触ると妙にくっつく表紙とかね。

これだと本屋を儲けさせる限定版の本はどれもこれも作るのに金がかかる
という印象ですべてが終わってしまいそうになる。
実際金もアイディアもふんだんに使われているものが殆どだし、
それによって限定版は尽力を尽くした突く隅もない努力を必要とする
そのわりには売れるようになるのはほとんど一瞬だし、
それを飾っておく警備も考えなければならないし、
ただ本を売るという考えでふんぞり返ること(最小の努力で最大の成果)が最高に正しい仕事であるわけだからまったく無意味だ。
そこに落ち着くわけであるが、本の内容だけでそのマジックアイテムを作ってしまうことができないだろうか?

置いておくと客が集まってくる。
ビールを入れたコップに集まってくるゴキブリの話を聞いたことがあるが
イメージとしてはそんな感じでいいだろう。

つまり、客が黒くて早くて追い詰めると飛ぶ?
ビールにはカブトムシも集まってくるそうだ。

彼らはビールの味に集まってくるわけではない。
ビールの味を学習したからこそ味をしめて何度もやってくるわけではなく
ビールの香りが虫を集めるのに適した香りであるはずだ。
本も同じようで、本の内容が一部突飛であるからというわけではなく
その本の内容が人を集めるのに適しているからこそ本というものの価値が
上がり下がりをし始める。決して本としての出来というものに
人が群がってくるわけではないということを忘れてはならないのだ

それはつまり自分の本の売り上げは売られている本屋の
雰囲気とその集客力にすべてがかかっていると言わなければならない

彼らが本の価値を作り、彼らが本というものの品位を高める役なのだ。
彼らの行動が本であり、彼らの宣伝が本の話す言葉になる。
本がどのような人柄であるかは本屋である。
では本の内容は一体なんなのだろうか

本の価値はすべて本屋が握っている
ならその辺の文字が話せる猿にでも書かせておけばいいじゃないか
なにも一生懸命になって自分の書きたいことを人に伝えるだめだけに
自分の首を絞めてまで書くかわいそうな猿たちに任せなくたって
言葉をしゃべれるようになったと喜んでいる未熟な猿に頼めというのだ。

本の価値が書いたことに反映されないなどというのは
あまりにも、悲しすぎる。

書いた本の内容は一体どこへ消えてしまっているのだろうか。
読者と編集と店員が怪しい。
本の内容に確実に触れるのは奴らである。

本を読んでおきながらその内容をどの懐に隠しているのか。
事もあろうにたぶん彼らはのど元過ぎた瞬間に本の内容を忘れている。

その本読んだことある!と意気込んだところで
あらすじを人に話そうと思うと途端に詰まる。

忘れている。 というか言葉にしようと思ったことがない。
あらすじにしてまとめたところでまとめおえた後使ったためしがない。
最大限の努力をしてこれである。
本の内容をいくら記憶しても使わないのだ。
なら本の内容は本当にどこへいくのだろう。

本の内容によって話題になるわけでもない
本の内容が読者の人格にとってかわるわけでもない
一体本の内容はどこへいった。

本の内容に一番近いものを探してみよう
そもそも本の内容がどこに普段いるのか
それがわかればそのあとどこへ逃げて行ってしまうのかが
少しはじっくり眺められるだろう。

本の内容は本の中にある。

どこだそれは。