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【じしょ】ニールス・ヘンリック・アーベル(代数学が難しいと証明した人)

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【群にかかわるとさっさと死ぬの法則】

26歳肺結核で亡くなった数学者だ。
19世紀の数学者で16歳で数学へ開眼。

どうみても女性だがクリスティーヌという女性と結婚した
れっきとした男性である。この男の娘は代数方程式
と楕円関数論を得意としていた。


同時代の伝説的数学者ガウスには不評な論文だったようで
「不快だ」などとわざわざ声を大にしてふれ回られたり
コーシーという中井貴一みたいな顔の偉い数学者は
アーベルの論文をまともに審査せずに放置して
後年気が付かれて評価されるなどやたらと
数学者に嫌われたかわいそうな人である。

たぶん顔のせいだと思う。
女性蔑視だとか気味悪さだとかそういうレベルじゃなくて
「かわいいし頭いいとかムカつく」の類で不評を
買ったのだろう。こればっかりはガウスは悪くない。
今の時代でもみんなそうする。美少女がいきなり
神妙な顔でおもしろい小説書きだしたら僕だって嫌い
になれるところを躍起になって探すに違いない。



しかし、彼の才能はそれでも芽吹いた。
「超越関数の中の非常に拡張されたものの一般的な性質
に関する論文」こそ青銅よりも永続する記念碑と謳われた
後代の数学者達が500年かけても解けないとまで言わしめた不滅の大論文を書き上げたのだ。

この
「超越関数の中の非常に拡張されたものの一般的な性質に関する論文」

ラノベっぽい
気に入らない
顔が気に入らない。

アーベルが中心に扱ったものは楕円関数とアーベル関数
に関する研究である。アーベルは嫌われたガウスの著作
からレムニスケートの等分問題に興味を示し
楕円積分逆関数の研究からガウスと同じ結論を導いた。

ガウスが完成してないからとひた隠しにしていた
研究をアーベルがそっくりそのまま楕円関数のアーベルの
定理として論文にまとめ上げたのだ。

残念なことにガウスはそのことを知らずに亡くなったが
代わりにライバルたちが「批評もできない大論文だ」と
アーベルを評価している。

彼は肺結核で26歳にて人生の幕を閉じる。

数学の本ではこぞって「若くして悲劇的な死」を
遂げたと彼のことを書いて回る。

大抵はガロアの陰に隠れるが
ごく偶にこのガウスとの顛末が描かれることがある。


未だに評価されない呪いにつきまとわれているようだ。


数学のノーベル賞とされているアーベル賞は彼を讃えて
基金を立ち上げられたが、その知名度は呪いによって上がらず
アーベル賞と調べてもアーベルの名前がちゃんと出ている
サイトは見つからない。
http://www.flickr.com/photos/33255628@N00/8214144690
photo by Cea.

不遇の天才数学者が同じ不遇の天才を引っ張って
連れて行ってしまったと考えるのはおかしいが
2015年ジョン=ナッシュはアーベル賞を受賞した
その幾日も立たない内に事故死した。