記憶をとどめようと躍起になることは正しいか

詰め込み教育の賜物か
お家芸とも言える記憶を無理やり押し込める思考

ある意味巧い思考統制だ

たまにいいアイディアが頭に浮かぶ
メモすれば済む話ではないなぜならメモしても
次見た時に感じることが全然違うものだから。
まずメモされたということはこれはいいアイディアに違いない
ここから入る

だからもちろん違う事を探してくれと言ってるように見える
「みかんがおいしい」
というメモが前書かれていた

寝る前はものすごいアイディアだと真剣に信じていたのは
しっかりと覚えていたから健康にもいいし利尿作用がある

トイレか！

実際は「未完がおいしい」というタイトルだったら
なんかダジャレっぽいし洒落た題名になるんじゃないか
と書き留めたアイディアだ

トイレじゃあない

だからメモは取らずにすべて僕の頭の中だけで
なんとかすべてを寝る直前のすべてを
僕の中にとどめようと躍起になって
考えてる途中で切り上げて寝たい時は
その直前に考えていたおおまかな疑問となる文を
呪文のように「かたくりこかたくりこかたくりこかたくりこ」などと唱えながら寝るのを日課にしていたのだが

効果はあった
起きると「かたくりこ」を覚えている
きちんと考えも「かたくりこ」から始まっている

だがこの記憶一時停止方法はなんだか変なのだ
とりあえず記憶をそのまま寝る前から続けて考えることが
できているんだかできていないんだかわからないが

安心してしまうのだ

かたくりこさえ解けばこの問題は片付くものだと
無意識が判断するらしく
かたくりこを解いてしまうとその部位はすべて
かたくりこだからという理由によって封殺されてしまうのだ

気が付くのに1か月かかった
気が付いたというよりはどうやらそうらしいとしか思えない
気が付くと大分前寝る前一時停止したかたくりこが
なぜか根拠になっていて
「解けなくてもかたくりこが解ければきっとここは解決するから」なんて思っている

1日だけやっていれば問題はないのだが
毎日やってるものだから

そのうち疑問点が大量にあるにも関わらず
ココはかたくりこでココがめんたいこ
そっちがきんしたまごであっちはこおったまご

ようしこれで完璧だなぁ

と全然なんにも解決していない状態で安心している自分がいた

できる気になっているもんだからとりあえずその辺のものに試してみる

できない

理由が思いつかないから怒る

しばらくして怒りは醒めて懲りずにまたやる
また怒る

もはやバカ丸出しであるが実際そうなっていた
案外絶望はしないものだ
毎回試してみる相手が違うからそもそも失敗が続いていると
気が付きさえしないのだ

文章に書くとカイジとかに出てくる負け犬呼ばわりされた
人々の生態によく似ている

今をもってしてもそのループから果たして抜け出しているのか怪しいものではあるが　ともかくあの記憶一時停止が怪しい

普段考え事する際にテーマになるものはすぐに忘却する私が
なぜかものすごく長い間覚えているのだ

しかもその言葉が一時停止時の催眠ワードにすごく似ている
陥った時の対処法は

問題を全部捨てて１から組みなおすことだ
疑問になっている文章すら捨てねばならない
なんもなし
絶望することが対処法である

ともかく、よくわからない仕組みのまま
記憶を思い付きで操作すると時間がものすごく無駄になったような気分を通過しないといけなくなるわけだ

脳は神の領域とか言ってるのは間違いだが
記憶は操作しちゃいけない

なにより面倒くさい

と言いつつまだ使っている

なんとかなる

ならなきゃまた捨てるからいいもん