こわい話が好きだ。するのもされるのも
だけど怖い話をするための演出は面白い顔と大笑いされ、怖い話の整合性を想像するのは幽霊を本気で信じている滅入り果てた人と疎遠にされる。
ホラーに携わる人はわざわざ怖い場所に行って皆をなだめるにしろ、なんでもない場所で怖い話をしてパニックを起こすにしろ誰もが心理学者でなければならない。
嘘を局所的に真実とするいい練習になるし、場所も選ばない。持っていて損のない技術なのに誰もわかっちゃくれないが私は怖い話が大好きだ。
幽霊や憑き物はいないとしても短時間で雰囲気を変えられる怖い話は本当に存在する。