明日明後日明々後日 私が何をしているかは知らない

今日食べるごはんを決めるというのは難しい

食事を楽しむ人ならば今日はこれがおいしそうだったから
こういうものを食べてみようかな　そういえば　と花開き
食事が嫌いな人ならば明日明後日明々後日のご飯を決めるのが
めんどくさい　冷蔵庫にあるものではなんにも作れないから
今日は白米に化け物乗せて食べればいいや　ってことになる

私は食事を楽しむのも楽しまないのもどっちも大嫌いだから
どちらもしないが　食事というものはどうやっても難しい

自分がもし今日食べたとしてもそのあとでおいしそうな話題を
聞けばどうやったって食べたくなる

結局食事も隣の芝生を見て青い

満腹感だけが私のプライドを支えているようである

もちろん比喩だ
残念ながらプライドなんてものが存在しないし
食への欲望があるのならば私は餓鬼と畜生に落ちる自信がある
ぜひぜひ任せてほしい

明日の食事を決めなければならない
明後日の食事も決めておかなければならない

というのはすべて料理する前に食材をそろえておかねば作れない
それが発想の元凶である

できればその発想そのものを排除しろ
材料がなくてもその料理を作ったと思い込んで作れば
それはうな丼にと卵焼きと大根おろしにおすましが
一品に収まっているステキうな重弁当になるとい言いたいところだが

独り暮らしならいいんだけどねえと別の理屈で補ってくる

これじゃまるで数独だ

これさえ納得すれば明日も明後日も料理を
わざわざ決めつけてから作る必要がないという反射的発想が手に入るのに

必要なのはその反射
決してまずいご飯を手に入れたいわけではない

自由な発想で今日のごはんを手に入れるためには
その最終的に自分が出すであろう結論にいつような
反射的発想を集めるほかないのである

2日前にメニューを決めることが
夕飯の献立の質を上げることを約束することは決してない